白銀家の日常が少しだけ明らかに
どうも、いなかです。
この記事では、作・赤坂アカのヤングジャンプコミックス「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」73話のネタバレレビューをします。
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圭ちゃんは家では反抗期まっただ中
今まで、御行とは普段どんな感じなのか聞かれるたびに、兄とは仲よくないですアピールを続けてきた圭ちゃん。
それは決して嘘でも謙遜でもなかったことが、今回証明されました。
御行の小言の多さも原因なんですけどね。言ってることは正しいんですけど。でも正論だからと言って、なかなか感情が受け付けないことって結構いっぱいあるじゃないですか。
中学生くらいの年ごろなら尚更です。
だからといって、扉をバーンと閉めて不機嫌アピールってのは、ほんとに怖そうなのでやめてほしいところですが。
外ではとてもいい子の圭ちゃんも、家ではこういう部分も見せるんですねえ…。
この序盤のくだりで、今まで謎だった白銀家の内情がある程度明らかになります。
母親は出奔していること、父親は工場経営に失敗し、今は職業不定であること。家は三軒茶屋であること。
そして何より、親父さんは見た目に反してギャグキャラだということ。
今まで電話口など、限られた場面でしか登場していなかった白銀父。見た目はまさに御行の父親という感じで、武道の師範でもやってそうな厳格な雰囲気があったんですが、気のせいだったようです。
かぐやが倒れた回の医者のオッサンを筆頭に、「かぐや様は告らせたい」に登場するオッサンは大体がギャグキャラですが、例に漏れずギャグキャラでした(笑)
かぐやの父も、改めて登場したら実はギャグキャラなのでは…?さすがにないですかね(笑)
反抗期の長女も、兄の恋愛事情には興味津々
さて、そんな反発してばかりの妹も、兄に好きな人がいることは薄々察します。そして表には出さないものの、内心ではめちゃくちゃ気になっています。
本当は圭ちゃんも、ストレートに聞きたいわけですよ。「誰か好きな人がいるんでしょ、誰なの? 詳しく聞かせて」てな具合にね。
でも聞きたくても聞けないわけです。今までの自分の態度とあまりにも合わないから。
別に圭ちゃんも、心から御行のことを憎く思ってるわけではないわけじゃないですか。だからコイバナの気配があれば興味も湧くんです。
気になるのに、今までのツンツンした態度から掌を返すのが気恥ずかしくて聞けない…。
なんというか、あまりにもリアルな反抗期の描写ですねえ…。わかりすぎて辛くなりますよ。
どうしても聞き出したい圭ちゃんは、どう聞けば恥ずかしくないかを必死で考えます。久しぶりに恋愛頭脳戦のノリです。
考えた末の行動がアレなところまでが恋愛頭脳戦です!(笑)
まあ、この日はさすがに圭ちゃんも突っ込まずにはいられないと思います。
テーブルには花占いの痕跡が残っていて、それをやったであろう兄は台所の片隅で膝を抱えているわけですから!さすがにこれをスルーしろっていうのが無理な話ですよ!
御行の方も、かぐやとの仲があまりにも急に拗れてしまって、誰かに話を聞いてほしかったというのはあると思います。アピールの仕方の厨二っぷりがさすが御行という感じですけどね!
ただ、さすがに圭ちゃんの聞き方にトゲがありすぎましたね。さすがの弱った御行も、つっけんどんに突き放してしまいます。
最終的にはタイミングよく帰宅した親父を交えて、家族三人で御行の恋愛相談に乗る形になります。
まあ親父さんの助言は、高校生男子には何の役にも立たない感じだったんですが。いくらなんでもあまりにも重すぎますって…。
ただね、意地っ張りの圭ちゃんが、最後は御行に素敵なアドバイスをしてくれます。
実感の籠ったお言葉ですね…。重みがありますわあ。
この言葉で、御行は大分心の平穏を取り戻したようです。最終ページでは、かぐやが普通に話しかけてくれて一安心…という場面で終わっておりますが、翌日のことなのか数日後のことなのかは明らかになっておりません。
この言葉のお陰で、そこまで待てた…という解釈です、わたくしの中では。
総評:圭ちゃんの登場回は神回の法則
いや~神回でした!
圭ちゃんも久しぶりに登場して大活躍、お話のテンポもよく、ギャグのキレもあり、最後のオチも美しいという非の打ちどころのない回でした!
御行と圭ちゃんの、家族にしか見せない顔がたくさん見れましたね。
御行の「うるせぇ ほっとけ」とか逆に尊いですよ。
学校ではまず口にしないフレーズなのは確かです。
かぐやも、出番こそ最終ページのみですが、存在感ありましたね。習得したルーティーンで心を落ち着かせて御行に話しかけるのが、がんばってる感が滲み出てていじらしいじゃないですか。
御行のほっとした表情もぐっときます。
トータル的に素晴らしいオチでした。
さて、今週はヤングジャンプGOLDの『かぐや様は告らせたいダークネス』も来ますので、次はそっちのレビューになるかと思います。ではまた。