全国大会から、一気に王道スポ根の雰囲気になった
どうも、いなかです。
この記事では、作者・濱田浩輔のアフタヌーンコミックス「はねバド!」10巻について、感想をまとめていきます。
3巻ということで、ネタバレありです。
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とうとう全国大会編がスタート
この巻から、とうとう全国大会がスタートします!紆余曲折ありましたが、いざ始まってみると、思ったよりまともな感じに大会が進んでいることに驚いてしまいます…。今までがゴタゴタしすぎだったので。
むしろ次世代のスポ根感すら漂っているとさえ感じます。
というのも、ヴィゴの元で特訓している羽咲が、ドス黒い気を纏わなくなっているんですよね。全国の強敵相手には苦戦もしますし。なんか、応援したい感じになってるんですよ!あの羽咲が!
あと、団体戦⇒個人戦という順番の関係で、団体戦やダブルスもぼちぼち描かれます。神奈川のライバルたちもちょいちょい登場するんですが…なんというんですかね、全国に行ったとたん、神奈川のライバルたちが一気に仲間に見えてくるんですよね。
フレ女の偵察の為に、なぎさがフレ女VS逗子総合の応援に行くんですが、試合前になぎさが石澤に『がんばれ』と声を掛けて、石澤もガッツポーズで返す場面があります。
作中では結構何気ない場面なんですが、わたくしとしてはとても込み上げてくるものがある場面でした。昨日の敵が今日の友、そういうノリ、好きです。
また、逗子総合も相手のフレ女も(フレ女はずいぶん前になってしまいますが)それなりに付き合いのある相手。そういう相手同士の試合が全国で実現したことが、作品自体のスケールが大きくなったことの証明のような気になり、とても嬉しい気持ちになりました。
逗子総合の倉石が大活躍するのが堪らない
10巻は他の巻に比べて、選手や監督の思考がものすごく細かく描かれています。
序盤からそれをやっても読者がついてこないため、やりたくてもできないというのはありますが、それにしても10巻は緻密です。
その象徴が、団体戦・フレ女VS逗子総合。
この試合のことばっかり書いてますが、仕方がありません。わたくしが個人的に、倉石がめちゃくちゃ好きなので。今回全国で活躍してくれてすごくうれしかったです。
倉石は、戦う前は高圧的で嫌なタイプで口はタラコなのに、試合後は生まれ変わったかのように毒気が抜けて、人のいいオッサンになるという、典型的な漫画らしいご都合キャラなんですけど、でも好きなんですよね…。
試合後にコロッと毒気が抜けるのも、上で書いたほど気にしてないんですよ。石澤の試合中のささやかな反乱と、自分にとって想定外のなぎさの勝利が、彼の中でそれほど大きかったのだと解釈しています。
それよりも、試合後に健太郎と色々話したり、自分の判断ミスを認めてなぎさを応援したりする場面が好き過ぎて吹っ飛びます。
団体戦の時も、ささやかながら力を貸してくれますしね。決勝では大きな壁として北小町に立ち塞がりますが、それはもちろんアスリートとして当然のこと。理子も好きなので、彼女の出番がほぼ無くなってしまったのは残念なのですが、フレ女VS逗子総合という神試合を見せてくれたのでトータルではプラスだと思っています。
堪りませぬ。
相手はフレ女、宮城のシングルス代表二人を抱え、もしかするとダブルスにも代表がいるかも、というレベルの強豪校です。
逗子総合も決して弱くはないのですが、苦戦は必至。その戦いの前に、自分とチームを鼓舞してまわるのですが、もうすでにここから胸が苦しいです。
結果的にはフレ女が勝利し、そのまま団体戦を制します。
唯華と石澤の試合も唯華が制するのですが、石澤の負けが決してただの1敗ではなく、これから先の進むべき道を示してくれた負けという感じで、負けた方にも救いがある内容でした。
石澤がなぎさ戦で言った、「自分のバドミントンに思ったより形がなかった」という言葉を拾う形になっているんですよ。
試合後、いつものようにテレパシーで引かれた健太郎が倉石を慰めに行くのですが、
心から同意です。
ナイスゲームでした。
シングルスも熱戦続き
シングルスでも、今回初登場の全国の強豪の皆さんがめっちゃ強くて、なぎさも綾乃も楽には勝たせてもらえません。
特に綾乃はいわゆる死の組に入ってしまったこともあり、苦しい展開が続きます…が、まあ、なんとかなるでしょう。まだドス黒い気も温存してるんで、あんまり心配していません。あれ、いわば竜闘気(ドラゴニックオーラ)みたいなもんでしょ?ソレ温存してるんだから大丈夫でしょう。
それよりもなぎさちゃんの膝の方がずっと心配です。
後になるにつれて状態は悪くなっていくなんてフラグもありましたしね。どこまでやってくれるのか。負けるのはいいんですけど、膝がどうしようもなくなるようなことだけは避けてほしいですね…。コニー相手には無理しなくていいんやで…。
はねバド、ここにきてマジで面白くなってきたんで、11巻楽しみです!!
倉石のおっちゃん、応援でいいからまた出てきてほしい!!また次巻レビューします!!