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アニメで一つの山場までやりきったが、ソーマの原作はまた次の山場を迎えつつある
アニメが2期まで終わり、原作もちょっと暗いエピソードが続いたこともあって、少し落ち着いてしまった感があるソーマ。
最近では、本誌の順位も多少下がり気味です。
では、ソーマのピークは過ぎてしまったのでしょうか?
いやそんなことはないよ、まだ更に面白くなりそうだよ、アニメから原作に入るのアリだし、いきなり漫画買ってもまだまだ間に合うよ、という記事です。
ネタバレは極力避けますが、最新刊までの簡単なあらすじ程度はありますので、それも嫌という方はお気を付けください。
簡単なあらすじ
幸平創真は、父・城一郎が切り盛りする定食屋、ゆきひらを手伝いながら中学に通っていたが、中三のある日、城一郎から唐突にゆきひらを一時休業し、家を空けることを告げられる。「旅立つ時だ」という城一郎の言葉に従い、創真は城一郎の母校でもある遠月学園への進学を決める。
入学した遠月学園は、入学した生徒の卒業する確率が非常に低い、超名門校であった。学生寮「極星寮」に入寮した創真は、寮の仲間と共に料理人としての腕を磨いていく。そのうちに、遠月学園独自のルールである「食戟」を知るのだった。
※食戟とは、簡単に言えば料理人同士の決闘です。お互いに対価を出し合い、勝った方が負けた方の対価を得ることができます。創真はほとんどの場合、自身の退学か、それ以上の対価を背負って食戟に挑みます。
ほとんどの人にとっては、秋の選抜編が一つの山場なのは間違いない
春・夏もいろいろやっているんです。食戟したり、合格できなかったら即退学の試験を連続で受ける合宿したり、その合宿の最中に食戟したりしてます。
ただ、今のところの一番の山場はその後の、秋の選抜編かなと。単行本では6巻~13巻と、かなりのスパンでやっていました。
一年生の優秀な生徒から選抜されたメンバーで大会を行う、という内容です。選抜には予選・本戦とあり、アニメの一期では予選までが描かれました。予選はのお題はカレー料理で、審査員による点数の上位8人が決勝に進めるシステムです。システム的にそれまで主要ではないキャラにもスポットが当たり、この選抜予選で初めて実力を発揮してみせたキャラクターも多く、一気に世界観が広がった感がありました。
本戦はトーナメント形式でしたが、誰が勝ちあがるかが読めない展開で、決勝までの一戦一戦にドラマがありました。アニメの二期ではこの本戦と、その後のスタジエール編が描かれています。
この選抜編が、読者の記憶に残りすぎたかな、と個人的には思います。
まあ少年漫画で大ボリュームの大会とかやって、しかもそれが盛り上がった以上仕方のないことなのですが、その後の展開が相対的にトーンダウンしてしまった感があります。
私は好きですけどね、スタジエール編も。スピンオフで他のキャラのスタジエールも描いてほしいくらいです(特に伊武崎)
附田 祐斗 原作 佐伯俊 作画 食戟のソーマ 14巻より
この見開きしかないんですが、熱さしか感じません。ちなみに伊武崎はスタジエールには合格しています。
次の山場への下準備は終わった
さて、上のスタジエール編(試験の一種)が終わった後は、展開的には一年同士の勝負の構造は減っていきます。ぼかした書き方になりますが、一年対二、三年のエリート達、という構造に変化していくんですね。
今までは傍観者の立場だった薙切えりなが、次第に物語の中心になっていきます。
窮地に陥ったヒロインと、新人たち対エリートたち。この構図って、何かに似ていると思いませんか?そう!聖闘士星矢・聖域十二宮編に近い雰囲気なんですよ!これはもう傑作の匂いしかしませんね!?
本誌ではまさにその戦いの尖端が切られた、というところでしょうか。
来週からの展開がますます楽しみです。
最後に、好きなカットを
附田 祐斗 原作 佐伯俊 作画 食戟のソーマ 19巻より
ソーマは絵と原作を分けているだけあって、どちらもさすがのクオリティです。特に作画担当の佐伯俊先生は、ジャンプ以前の絵を知っているだけに、成長凄まじいなと思います。
以前から、女の子は確かに可愛かったんですが、それに追加して速さと、なにより凄さが増したなと。
とあるラノベで、主人公がイラストレーターのヒロインに向かって「お前の絵は上手いし、早いし、安定している、けれど凄くない。上手くて、早くて、安定したまま凄くなってみせろ」という場面があります。
この162話の表紙を見たとき、自然とそのフレーズが浮かびましたねえ…上手くて、早くて、安定したまま凄くなるというのはこういうことなのだと。
導入部でも書きましたが、ソーマは最近順位を落としています。ネットでは打ち切り説もまことしやかに言われているほどで…。
でも、私に言わせれば、ソーマはまだまだこれからです。