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生徒会メンバーでベルマーク集め大会
どうも、いなかです。
この記事では、作・赤坂アカのヤングジャンプコミックス「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」65話のネタバレレビューをします。
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ミコからベルマーク運動の提案
今回は、記念すべき初のミコの前振りからスタート。
お馴染みの唐突な切り口ですが、「前フリだってこなせるもん(ハート)」のアオリ文が可愛いです。
で、なぜベルマークかと言うと、ミコの中で生徒会は完全に「ロクに仕事もしないで生徒会室でいかがわしいことばかりしているクズ集団」という立ち位置になってしまったようで、「せめて何か仕事を…(キュピーン!!)そうだ!ベルマークを集めよう!」という流れのようです。
※以下、ベルマークについてのウンチクです※
さて、ベルマークと言えば、小中学校で活動をされていた方もたくさんいらっしゃるかと思います。文房具などに付いてくる、1点が1円になるあれですね。
しかしその反面、大人になってからは割とネガティブな話を聞くことが多いのではないでしょうか。
まず作中でかぐやも言及していますが、1点が1円にしかなりません。そして日用品はほとんど0.5~4点程度です。効率が非常に悪いんですね。
また、集計作業が大変です。PTA活動の中でも悪名高いベルマーク集計ですが、会社ごとに点数を分けて袋に入れ、袋ごとに点数を表記する必要があります。(逆に言えば、分類されて袋に入ってさえいればいいので、PTA活動でやっている余白を切り取ったり、台紙に貼ったりする作業はやらなくてもよいそうです)
※ウンチク終わり※
今回は、金額よりも募金しようとする精神面を重視するということで、実施の方向になります。
ベルマークは学校単位でないと受け付けてもらえないで、今回のように一つのグループの中で集めてもそう簡単に参加できないのですが、そのあたりは御行がうまくやってくれるのでしょう。
かぐや、ベルマークが無い
さて、今回は前フリこそミコだったものの、実質的にはかぐや回です。かぐやのコンプレックスが大爆発する回です。
まず、もともとかぐやはベルマーク活動にはその効率の悪さから、否定的でした。寄付や募金目的なら、現金の方が手っ取り早いと思っているんですね。
にも関わらずベルマーク運動をやる羽目になってしまった。その時点で、かぐやは「ベルマーク活動に反対したのは自分の立居振舞のミス」であり、「御行の中の自分の評価が下がってしまった」と感じます。
かなり政治家よりの発想だと感じますが、ある意味ではかぐやらしい考え方ですよね。
まったくの他人に対しては自信満々に大財閥の令嬢として接せられるのに、身内に対しては驚くほどコンプレックスが多い点もそうです。
わたくしはコンプレックス大好き人間ですので、今回は堪りませんでしたよ…!
ミスを挽回するために、家で必死でベルマークを探すかぐやでしたが、こういう時に限ってベルマークが出てきません。
ベルマーク運動は日本発祥なので、海外製品が多い四宮邸にはほとんど無いそうです。
途方にくれるかぐやに、愛ちゃんが救いの手を差し伸べます。
子供の時の、お母さんとの思い出のノートを取り出してくれます。
そのノートにはまごうことなき1点のベルマークが。想い出の品に、ハサミを入れてベルマークを持って行けというのです。
本当、毎回毎回愛ちゃんが影でかぐやを支えてくれる場面には胸が熱くなります。
かぐやが身を削る想いで集めた10点を、軽々と越えていく他のメンバーたち
翌日、かぐやは意気揚々と御行にベルマークを渡そうとします。
愛ちゃんの想い出のノート10冊から切り出したベルマーク10点分。
金額にすればたった10円ですが、ベルマーク10点集めるのはかなり困難です。十分すごい数字と言えます。
10点でも十分凄いんですよ…ピアノの100点とかと比べなければ。逆に言えば、数十万円のピアノ買っても100点ってことですからね。
あと大量のプリンタカートリッジなんかと比べなければ、10点もry
特にプリンタカートリッジなんかは、集計も楽なのでトータル的なコストパフォーマンスはかなり高い部類です。このあたりの効率の良さはさすが石上って感じです。
かぐや、ライバルは容赦なく蹴落とす
千花ちゃんの100点、石上の105点という高得点に圧倒されて、かぐやは生徒会室の片隅でべそべそしてしまいます。
この時点で、かぐやの中では完全に「ベルマークの点数=貢献度=有能さ」となっておりました。つまり、「2人に点数で負けてしまった=自分は生徒会一番の無能」となってしまったわけです。
無能な自分は生徒会に居場所がなくなる、とも考えてしまいます。
愛ちゃんからもらった10点を自慢したかったというのもあるかもしれません。
たかがベルマーク、されどベルマークですねえ…。
初期の方で、「四宮の人間は負けるの処世術のうち」という描写もありましたが、身内に対してはいつもムキになってしまうかぐやです。
そして、ムキになったかぐやは手段を選びません。
自分の点数は決まっているのですから、後は他人を蹴落とすしかありません。
まずは搦め手で千花ちゃんの100点を無効化します。
その後は、やはりムキになった千花ちゃんによって「親の事務所から持ってくるのはズル」などと言いがかりをつけられた石上が無効化。
ドヤかぐや。やり方はせこいんですけど、お可愛いんですよね~。微笑ましいというか。
真打は御行
ただ、ライバルを蹴落とした喜びも長くは続きません。
御行が取り出した封筒からは、大量のベルマーク(255点分)がドサドサと出てきます。
再び茫然自失になるかぐや。
御行の役に立つのが目的だったら御行には負けてもよさそうなものですが、そこら辺の心情はどうなんでしょうね。
単純に、他のメンバーが全員100点以上の点数を集めたのに対して自分だけが10点止まりだったことがショックだったのかもしれません。御行のコツコツ貯めたベルマークについては、小細工のしようもないですからね。
そして、オチはやっぱりこのお方。
ミコちゃんは9点。
9点でも十分なのですが、他の人が凄すぎたせいか、ずいぶん卑屈になってしまっています。
ただ、彼女の存在のお陰で、かぐやの心の平穏は保たれたのでした。
やっぱりコンプレックス回は最高です。
強いかぐやと弱いかぐやのギャップがたまりませんでした。
総評
前回、最後の編集部コメント的なやつで、今日あまネタがまさかの3週連続…みたいなフリをしてて、わたくしは浅はかにも「次はミコと少女漫画で一本くるやろ」などと予想していました。
はい、全然ちがいましたね。
強いて言えば、前回皆無だったミコの出番が、いつもよりは多少多かった、というくらいでしょうか…。出番が多少増えたとはいえ、中身はかぐや回でしたけどね…。
加入してから完全にミコがオチ要員と化しているわけなんですけど、新キャラをからませていくのはやっぱり難しいということなんですかねえ。
良くも悪くも、ミコ加入後でも旧生徒会のメンバーでストーリー構成が固まってしまっている感があります。
ミコは今のところ、旧メンバー同士のやりとりでカオス化したところにひょいと顔を出してオチを付けるような役割しかしていないんですけど、徐々に中身にも顔を出していくんでしょうか。
最後の次回予告的な文章からすると、来週は恋愛相談回らしいんですが、どうなるんですかね。
今回、白銀家の食卓には毎日もやしが並ぶという、切ない新情報が明らかになったので、どっかでなんかのフラグになってくれないかなー、などと思ってしまうのですが、いかがでしょうか。
では、また次回レビューします。