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ただのギャグなのか、シリアスなギャグなのか判断に迷う超能力バトル漫画
どうも、いなかです。
この記事では1巻が出たばかりの「ソフトメタルヴァンパイア(遠藤浩輝 作・アフタヌーンコミックス)」の紹介をします。あと、ついでに私の感想のまとめてみたりもします。画像も多少使いますが、すべて1巻1話のものです。なんだったら1話は講談社系のウェブサイト・モアイで無料で読めますので、気になったらそちらもどうぞ。
http://www.moae.jp/comic/softmetalvampire/1
簡単なあらすじ
吸血鬼に人類が支配されている世界。斎美井香は、16歳の誕生日に突然、吸血鬼からの暗殺の対象になってしまう。彼女には、世界でただ一人、銀を操る能力があったのだ。彼女を襲撃者から救ったのは、同じ日に転校してきたアランという少年だった。
アランは美井香の元に送り込まれたエージェントだったが、変態はキャラ作りではなく天然
まず、このアランがこてこての変態なんですよ。
まあ別にフィクションのキャラが変態で何が悪いってもんでもないんですけど、前作の「オールラウンダー廻」からの落差があまりにもあったもので…。前作ではギャグらしいギャグもそれほど多くなく、たま~に読者をクスっとさせる「息抜き」のシーンがあるくらいだったのです。主要な登場人物のほとんどに複雑な事情があったりして。ヤクザなんかも出てきたりして。
ソフトメタルヴァンパイア1巻 遠藤浩輝 作
それが今作では、初対面のシーンでこの飛ばしっぷり。初めて会った美井香に謎のプロポーズ(?)
逆に最近なかなかここまでのもんは見ないなと。ちなみにこの1話では一貫して、アランの屹立した股間がフィーチャーされています。こだわっているんですねえ…。
ちなみにこのアラン君は、作中の価値観でも顔はイケメンらしいです。美井香も第一印象ではイケメンだと思っています。いやあ、残念ですねえ…。
ソフトメタルヴァンパイア1巻 遠藤浩輝 作
転校してきてすぐのシーンではこんな感じ。一方的に美井香に対してアプローチを続けます。股間…。
あと先生の呟き面白すぎるでしょ。ここまでシリアスなギャグを久しぶりに見ましたよ。
ジャンルとしては能力者バトルもの
上の画像の次のコマから急にシリアス展開に入ります。落差どんだけだよと。吸血鬼側から送り込まれた無人機が、モブの生徒もろとも主人公にマシンガンを乱射してきます。美井香はアランが守ってくれるんですが、モブの生徒のみなさんはバッタバッタと吹き飛ばされるという…落差どんだけだよと。
この世界の吸血鬼は、それぞれ化学元素を操ることができます。水兵リーベ僕の船、でお馴染みのアレです。
残念イケメンのアラン君は炭素を自在にコントロールすることが可能です。
ソフトメタルヴァンパイア1巻 遠藤浩輝 作
敵さんもだいたい同じです。なもんで、化学変化とかバンバンさせながら戦います。熱心なファンになれば、元素記号くらいは全部覚えられそうな勢いです。
私としては、建物に使われてる鉄に炭素が2%も含まれているのがびっくりでしたね。仕事で鉄を扱うこともあるのですが、そこでは0.5%含まれていたら多い方だったので。勉強になりました。
絵については、相変わらず本当に力のある絵だなと。特に、上の見開きでタングステン・カーバイドの槍を生成するシーンとか本当にすごいですね。単純な絵の上手さだけにとどまらず、構図の取り方、コマ割り、次ページへの繋がりなどがすべて高いレベルでまとまっていて、それでいて自然という。前作からそうなんですが、本当に漫画を作るのが上手いなと感じます。
1話の最後のコマから「この作品は好きにやらせてもらうぜ!ヒャッハー!」という強い意志を感じた
まあ、これがその最後のコマなんですが
ソフトメタルヴァンパイア1巻 遠藤浩輝 作
かなり強い意志を感じました。
なんだったら、「好きにやった結果が不人気の打ち切りならやむなし」くらいの意思を感じました。
ポーズも発言も、これで大事な大事な第1話を閉める作品もなかなかないですよ。というか、初めて見ました。
掲載誌はアフタヌーンなんで、人気がないから打ち切りというのもそうすぐではないとは思いますけどね。1巻はともかく(廻のファンは買うと思うので)2巻の売り上げがどうなるか、というところになると思いますが。
ともあれ、私としては楽しめる「ヒャッハー!」でしたので、2巻ではどんな「ヒャッハー!」が見られるのか楽しみです。
気になった方は単行本まで買って、打ち切りを阻止しましょう!